内圧コントロールバルブ(ワンウェイバルブ)の追加

 【2022.10.28】

一見すると高級そうなバルブですが...

って事で、CDI交換による点火時期変更の方が少し停滞気味(Blogに書けるほど進展がない)ので、タイミングライトでの点火時期実測の際に実感した、クランクケース内の圧力変動(ポンピングロス)への対応って事で、いわゆる内圧コントロールバルブの装着を検討してみることにしました。

内圧バルブに関しては、流行りだした頃(もう12年も前なんすね)GSX-R750K4にKTM製のバルブを付けていたんですが、4気筒エンジンだったこともあり、それほど劇的な効果を感じることがなかったのですが、点火時期確認のため、エンジンをかけながらGB250のタイミングホールを覗くと、眼圧検査ぐらいの勢いで穴から風が吹き付けてくるので、単気筒エンジンでは、それなりにケース内の圧力はピストンの上下動に応じて変動しているような気がします。

で、GB250のエンジンのベースとなったXR350では、ブローバイホースはクランクケース上面から取り出されてきたのですが、GB250はその位置にセルを実装したため、ヘッドカバーの後部、オイルパイプの奥あたりからホースを引き出し、一旦エアクリーナボックス内に導き、さらにボックス内部を貫通しているホースでボックス下部のセパレータに送り、再度ボックス内部に解放され、最終的にキャブに吸い込まれるという、結構複雑な経路となってます。ホースを外で取り回した方がコストはかからなかったと思うのですが、なぜこういう取り回しになったのかは不明です。

この経路は、いわゆるブローバイガス(未燃焼ガス)の循環対応の経路なのですが、ヘッドとクランクケースはカムチェーントンネルで連結されており、結果的にはケース内の圧力変動もこのブローバイ経路に反映されますので、このホースのどこかにワンウェイバルブを仕込むことで、ケース内の圧力を減圧することができそうです。

ってことで、あとはどこに仕込むかなのですが、こういったバルブはなるべくよこ向けには付けたくないので、エアクリーナボックス内の配管ホース部分に割り込ますつもりで部品を手配。今回はAliexpressでホース径14mmのワンウェイバルブを送料込み362円でゲットしました。

左側に見えてるホースの途中に割り込ませる予定。
ちなみに、中央付近の小さな穴からセパレータからのブローバイガスが戻り、キャブに吸い込まれます。
エンジン始動中に指をかざすと、それなりに風が噴き出してきます。

で、装着前に、内部構造を確認するためにバルブを分解してみたんですが、う〜ん。

口で吸ってみると、バネ自体はかなり少ない圧力変動にも追随してくれるような感じではあるのですが、シール部分が丸く切り抜いた単なるゴムシートで、短期使用ならともかく、長期で装着するなら、ほんとうにこのまま使って大丈夫なのか?って感じではあります。

せめて、チェックボール構造ならなぁ...

まぁ、あれこれ悩んでも仕方がないので、一旦、このバルブを組んで、状況を確認してみることにします。

【2022.10.31】

ってことで、週末の空き時間を利用して、サクッと取り付けてみました。

エアクリボックス内のホースをとり外し、
ワンウェイバルブをあてがってみました。

バルブの胴体は23mm程度なので、
ホースを半分に切って、それぞれ11mmほど切り詰めることにします。

上から下に空気が流れるようにバルブを挿入し、
ホースバンドで固定。

で、エアクリボックス内に戻すとこんな感じ。
外からは全然見えません。

下側のホース未接続状態でエンジンを始動すると、ポコポコと空気が出てくるので、バルブの向きは合っているようで一安心。で、時間の経過とともに、ポコポコの勢いが弱くなってくるのですが、ケース内が減圧されているのか、バルブが詰まりつつあるのかの判断が結構難しい感じ。(そりゃそうだわな)

作業開始時間が遅かったので、実走することができませんでしたが、スロットルを煽った際の振動が若干減少した気もしますので、意外と効いているのかもって気はします。

まぁ、頻繁に詰まるようだと、バルブを外し、切ったホースをパイプで繋げば純正経路に戻せますしね。

感想は実走後に再度追記予定です。



【2022.11.07追記】

11月3日の祝日にようやくちょろっと試走してみたんですが、

・噂通り、エンブレがマイルドになった。特に、信号停止に向けてスロットルを戻した際の振動が、1段上のギアに入っているかのような感じと言えばいいのかな。低速ギアかつ高回転域からのエンブレは試してないのでまだ分からないです。

・冷間始動直後、アイドリングが落ち着くまでの時間が短くなった。早秋の都会とはいえ、帰宅時の午後9時はそれなりに冷えてたのですが、チョークを戻してもすぐにアイドリングが安定し、スロットルを煽ってもスッとついてくるようになりました。

って感じで、大きなネガは見つかりませんでした。で、昨日、軽整備のついでに、サイドスタンド脇のブリーザの水抜きホースの先っちょを外してみたんですが、それなりに水が溜まってましたので、やっぱ、寒暖差が大きいと結露する→ワンウェイバルブの固着が心配ではあるのですが、弁の動き自体は、弁に溜まっていた水は弁が開いた際に重力で下に流れ落ちる方向で組んでますので、都会では凍結しない限り大丈夫...だといいなぁって感じです。

もともと冬はあまり乗らないのですが、この冬はこのまま過ごして、春先にでも一度、ワンウェイバルブを分解し、汚れ具合を確認→継続利用するか否かを判断しようと思います。

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